個別品種の仔細な特性に付いては開発元の情報を参照下さい。
公的に開発された品種や果実品質の優れる商品価値の高い品種に付いては
「各開発県の果樹試験場」や「果樹研究所」で品種としての標準の特性情報を得る事が出来ます。

難易度の感じ方は「高難易度でも普通に感じる方・低難易度でも難しく感じる方」等、個人により千差万別です。
ここでの評価は順列のみ評価したもので他人の思う難易度など何の役にもたたないので
どのレベルに感じるかは各自評価下さい。



サクランボ



難易度高
サクランボの特徴は樹勢が強く放置すると果実が生り難い事です。
結実までの管理として誘引・摘芯・施肥管理・剪定などの管理技術が必要です。
太い枝を剪定すると枯れこんでしまう事が有り、購入した苗の主幹の切り戻しをする場合は植付け時のワンチャンスとなります。
枝梢管理が不良の場合、枝の上がりが早く、枝先端付近にしか葉が発生しなくなります。

自家結実しない品種が多く複数の相性の良い品種間で受粉させると結実率が高まります。
受粉に付いてはS遺伝子型が違う事が絶対条件となりますが、それ以外に品種同士の相性も大きく影響します。
(全く同じS遺伝子型でも品種により結実率が異なります)

基本的には佐藤錦・ナポレオン・高砂あたりを栽培すれば問題は有りません。

サクランボは暖地桜桃以外では不定芽の発生は殆ど期待出来ません。(不定芽の発生が多い場合は多肥状態)
この事により、摘心の時期を誤ると一度結実した部分は枯れ込み内部からハゲ上がってしまいます。
短果枝の中に最低1ヶ以上の葉芽を作る事が重要です。
「一度結実した枝には二度と結実しない」と言う話も有るようですが、管理ミスが無ければその様な事は有りません。

サクランボは他の果樹と比較して生長のサイクルが早く、それに合わせて管理の適期がめまぐるしく移行します。
同じ位置での短果枝の更新や施肥管理等も含め栽培難易度の高い果樹です。

他の果樹と比較すると非常に弱い一面があり、一度不調になってしまうと元に戻す事は困難を極め、最悪の場合は一気に枯死する場合もあり、収穫する為の管理の難易度と共にサクランボ栽培の難易度を高めている要因の一つとなっています。
*管理ミスをすると突然死する場合がある為、自作苗等で品種の確保をしておいた方が良い樹種です。

果実が色付き始める頃に雨に当てると果実が烈果するので雨避けが必要ですが、鉢植えの場合は鉢の移動が出来るのでその部分に関しての管理は容易です。

サクランボ栽培の最大のコツは栽培地における生長サイクルの把握に尽きます。


灰星病・タンソ病・褐色穿孔病・樹脂細菌病・ガンシュ病・高接病・アブラムシ・ハダニに注意します。





リンゴ



難易度高
産地も冷涼地で耐寒性最強の果樹ですがサクランボと共に低温要求量が多い・耐陰性が弱い事が特徴です。

日本に導入された当初は全国に苗が配布され栽培が開始されましたが、当時は病害虫の防除体系が無かった為に暖地では病害虫の発生が多く、比較的発生の少なかった東北地方北部が特産地として残りました。

晩夏から初秋に掛けての日照時間が花芽形成に大きく影響するので生長期には日当り良く管理しますが、盛夏には葉焼けを起こす場合も有り注意が必要です。
樹勢強く徒長枝の発生が多い為、枝を水平に誘引し樹勢を抑え込む管理が必要です。

リンゴ栽培では「新梢1尺」と言われ、新梢が1年間で30cm程度伸びる位に樹勢を押さえ込む事が良い結果となります。

頂性花芽の果樹で伸びた新鞘の先端に花芽が付く為、鉢栽培で樹姿を小さく纏めておきたい場合は短果枝を付ける事が必要となります。
頂性花芽の果樹は花芽の確保をする場合には枝の先端を剪定出来ないので、鉢植えで育てる場合でも有る程度の樹姿の大きさが必要ですが、リンゴの場合はアルプス乙女等の小果品種以外では果実も大きいので更にその傾向が強いと言えます。
木が大きくないと生らないのでは無く、結実に耐えられる体力が無いので果実肥大に劣る。

サクランボと同様に自家受粉しない品種が多く複数の品種を栽培するか姫リンゴやクラブアップル等の受粉樹が必要となります。

又、鉢植えで小さく育てたい場合でも育成中の切詰め剪定は樹勢を強め結実し難い状態を作ってしまうので、結実するまでは間引き剪定のみで管理します。
結実させる事で樹勢も落ち着き短果枝も出来易くなるので、好みの大きさへの切り戻しはその状態以降に行なう方が良い結果となります。

鉢植えリンゴ栽培の最大のコツは切詰め剪定を控え誘引により強い樹勢を抑え込む事です。


斑点落葉病・輪紋病・腐らん病・モニリア病・ガンシュ病に注意します。










難易度高
梨はリンゴと近種の仁果類の果樹ですが、和梨は関東中央部の当地付近が特産地となり出荷量は千葉・茨城が1・2位となり当園近辺にも多くの梨園が存在します。

基本的な特性はリンゴと似ており、枝梢の管理はリンゴに準じます。

洋ナシに関しては山形のラ・フランスが有名で他にも冷涼地が産地となっている為に、その様な地域が栽培適地と勘違いされ易く、ネット上や書籍などで冷涼な地域が適地というものを多く目にしますが、研究論文によると果樹の特性を度外視して産地形成されている果樹で、本来は気温的に温暖な西日本が栽培適地とされ潅水管理が出来れば温暖な地域の方が育てやすい果樹とされています。

現に、夏季に酷暑地域となる関東内陸部の当園でも和梨やリンゴよりも遥かに容易に栽培・収穫出来る樹種です。

バートレットやグランド・チャンピオン等の自家受粉する品種やラ・フランスやシルバーベル等の単為結果率の高い品種も有ります。
特にグランド・チャンピオンでは自家受粉率72%と高くラ・フランスは単為結果率が92%と高い調査結果となっています。

花の美しさは果樹の中でも1〜2位を争います。
近隣の梨園の開花時期には梨棚の上に雪が積もったかの如く純白の花で彩られます。

黒星病・黒班病・赤星病・輪紋病・胴枯病・ガンシュ病に注意します。










難易度中
桃栗3年の諺にも有るように結実までの育生期間の短い事が特徴です。
耐陰性はあまり強く無いので日当りの良い場所で管理します。
また、土壌の過湿を嫌うので乾燥気味に育てます。

品種により自家結実性の有る無しがあるので多くの品種を栽培出来なくても自家結実性の品種を選べば1本でも収獲が可能です。

春先の芽吹き直後の柔らかい新葉が強い風に当たると穿孔細菌病が発生するので、強い風の当たり難い条件下での管理・若しくは芽吹き直前・直後の防除が必要となります。

樹勢の低下に注意していれば花芽を付ける為の特別な管理は必要有りませんが、3年枝以降になると不定芽が芽吹く事が少ないので剪定に注意し、各枝の先端には必ず1〜2年枝を残すようにします。

核果類・小粒核果類には全て忌地傾向があり、連作障害が発生しますが桃は特に連作障害が出やすいので、地植えの場合には注意します。

縮葉病・穿孔細菌病・フクロミ病・灰星病・ガンシュ病に注意します。

特に縮葉病とフクロミ病は発症してしまうと落葉するまで治療法が無いので休眠期に石灰硫黄合剤等での防除が欠かせません。
気温上昇により一時的に治まりますが、縮葉病とフクロミ病は農薬により冬季に完治させておかない限り毎年必ず発症を繰り返します。






プラム



難易度中
果樹の中でも際立って品種による差異の大きい果樹です。
自家結実しない品種が多く、より良く収獲する為には受粉樹が必要ですが、品種間の相性はサクランボ以上に大きく、相性の良い品種が複数必要となりますが近種のアプリコット・梅等で受粉させる事の出来る品種も有ります。

但し、梅とは開花期が合わないので花粉を採取保存しての授粉となり効率的ではありません。

各品種に共通して言える事は桃と同様に土壌の過湿に弱いので乾燥気味に育てる事・日焼け病(樹脂漏れ)の防止の為に主幹に直射日光が照り付けないような枝の配置をする事の2点のみとなります。

過去ログとして残して有るブログへの来園検索ワードで「プラムの剪定」というのが非常に多いのですが、プラムの場合は品種特性の幅の広さから剪定方法等も多岐に渡り無意味な検索と感じています。
各品種毎の絞込みをした上での剪定情報を調べる事が重要で、主要品種に関しては特産地の栽培指針や研究レポートが多数有りますのでソチラを参照下さい。

病害虫の発生程度も品種により様々です。
病気に強くあまり気を使わずに栽培出来る品種から病気に弱い品種まで様々ですが、アブラムシの発生は他の果樹よりも多いようです。

穿孔病・フクロミ病・樹脂病・ガンシュ病に注意が必要です。






ブドウ



難易度低
品種により栽培難易度は変わりますが、それでも果樹の中では強壮で栽培難易度としては低い部類の果樹です。

蔦性の果樹(ブドウやキウィ等)は強壮で、鉢栽培で小さく仕立てたままの収穫も容易な果樹ですが、キウィと違いブドウは自家結実するので受粉の為の他品種の必要がありません。

潅水にもあまり気を使う事無く樹形も自在なので地植栽培で棚に仕立てる一般的な方法から、アンドン仕立て・ラティスフェンスに沿わせる・自立させる等大きくも小さくも育てられるので果樹栽培の入門品種として最適です。

他の果樹との大きな違いは好適な土壌ペーハーが中性ということです。
狭小な栽培地での地植えでは根も強く広がり、酸性を好む他の殆どの果樹との混植は難しくなる為、根域を制限する為の工夫が必要となります。
以上の事から狭いスペースで多種の果樹栽培をする場合には鉢植えでの栽培のメリットの多い果樹です。

雨に当たるとベト病の発生が多くなります。

ベト病・黒痘病・ブドウトラカミキリに注意が必要です。






ミカン



難易度低
果樹の中では耐寒性が低く温暖な地域が栽培の特産地となっています。
温州ミカンの耐寒温度は−5℃となっていますが、他の品種はそれよりも寒さには弱いものが殆どです。
冬季には−7℃程度まで冷え込む事も有る当園近辺に地植えで露地栽培されている温州みかんが多く見られる為、実際の耐寒性は一般的に言われているものよりも強いと推測されます。

花芽分化期が冬季となるので関東地方中部以北では冬の管理に注意します。
常緑果樹で他の一般果樹と比較して多少耐陰性があります。

極一部の品種を除きブドウと同様に自家結実する栽培難易度の低い果樹です。
花芽を作る為の誘引や摘心等の特別な管理は必要ありません。
花粉の無い品種は他の柑橘類の花粉が付かない限り種は出来ないので種無しミカンが収獲出来ます。
結実に受粉を必要としない(単為結果)果樹です。

ミカン栽培のコツは年間を通して葉を綺麗に保つ事に尽きます。
当地(関東中央部)近辺がミカン栽培地の北限となっていますが、以北でも鉢栽培により冬季の管理も可能です。
みかん園の北限は栃木県那須烏山とされています。

肥料喰いで他の一般果樹の1.5倍程度の肥料が必要です。
具体的な施肥量は農林水産省のHPや産地の施肥基準で確認下さい。

アゲハ蝶が卵を産み付けるので卵や幼虫を見つけたら除去します。
エカキムシの被害が多いので防除します。
エカキムシの被害で果樹が枯れる事は有りませんが、虫の進入口から病原菌が感染したり葉の機能低下により翌年の結実に悪い影響を与えます。

そうか病・かいよう病に強い品種を選べば殺菌剤を使用する事無く収獲が可能です。






ブルーベリー



難易度最低
無農薬可能・施肥容易・結実容易・増殖容易・台切り可能と・・ここまで安直な果樹も他にはありません。
高難易度の果樹が大学院レベルとすると幼稚園レベルの安易度と言ったところです。

栽培・収穫・挿し木・接木など果樹を管理する難易度の全てが最低レベルです。
ブルーベリーの特徴は酸性土壌を好むという事でPH4.5位の酸性土壌なら全ての品種が問題無く良好な生長をみせてくれます。

もう一つの特徴は他の果樹と比較して防除すべき病気が無いに等しいという事です。
無農薬栽培に拘りたい・始めて果樹を育てる・特別な管理無しに簡単に収穫したい場合には最適の果樹です。

ラビットアイ系・ノーザンハイブッシュ系・サザンハイブッシュ系があり系統を選べば日本全国で栽培可能です。
関東地方であれば全系統が問題無く栽培出来ます。

多くの品種が有りますが、何を育てても大差はありません。

栽培の注意点は特にありません。





難易度低とは言え、それなりの管理が必要です。
当園で栽培している果樹で本当に手間をかけず簡単に収穫出来るのはベリー類とポポーしか有りません。

果樹の特性に付いて勉強したい場合は、趣味の書籍やHP・ブログ程度の内容は
果樹試験場等専門の研究者の調査・研究レポートの内容とまるで違う事ばかりで全くアテになりません。

*管理者が立派な肩書きを持っていても内容はど素人同然のHPしかありません
「プロの○○」や「農家の話」「見た目だけ綺麗だが画像は自前で無い」等には惑わされない方が成功します。

確実なのは本物のプロは個人的にHPやブログ等で果樹の栽培方法や特性の情報発信はしていないという事です。


以上、記載順に栽培難易度 高→低 となっています。(関東内陸部基準)
果樹栽培入門用としてはブドウ・ミカン・ベリー類あたりが最適です。






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